カードゲームといえば、誰しも子供の頃に一度は楽しんだ、または楽しんでいるところを見かけたことのある遊びではないでしょうか。 日本の代表的なカードゲームでは「遊戯王」や「デュエルマスターズ」などがあり、どちらも今もなおアニメが放送されるほどの人気を誇っています。
そんなカードゲームが現在では世界中で大ブームを巻き起こしているeスポーツの種目として採用されているのをご存知でしょうか? eスポーツではカードゲームジャンルのことを「DCG」と呼び、FPSや格ゲーといったeスポーツの人気ジャンルと同様に多くのプレイヤーを熱狂させています。この記事では、DCGとはどのようなゲームジャンルなのかを、DCGの魅力や人気のタイトルと共にわかりやすく解説します。
eスポーツジャンルの1つである「DCG」とは?
eスポーツの公式種目にも採用されているDCGは、デジタルカードゲーム(Digital Card Game)の略称で、デジタルカードゲームには電子機器を用いた対戦型カードゲームという意味があります。 つまり、DCGとは「スマホやPCなどを用いてオンライン上でプレイすることのできる対戦型カードゲーム」のことです。
「TCG」との違い
同じくカードゲームではTCG(トレーディングカードゲーム)がありますが、TCGは「紙のカードを使用したカードゲーム」を指します。 オンライン上で対戦を行うDCGとは異なり、TCGではカードショップなどで対戦カードを購入してデッキを組み、対戦相手と直接向かい合って対戦を行います。 DCGはデジタル、TCGはアナログのカードゲームという認識で問題ないでしょう。
TCGにはカードをコレクションして楽しむ要素もあり、プレイヤーの中には対戦のためではなくコレクションのためだけにカードを購入する人もいます。 これは、万が一ゲームのサービスが終了してしまったら手元に何も残らないDCGにはない、TCG特有の利楽しみ方と言えます。
「DCG」の魅力
DCGの最大の魅力は「圧倒的な手軽さ」にあります。 ほとんどのDCGが基本無料で遊ぶことができ、TCGのようにたくさんのカードを現実で買い集める必要がありません。 集めたカードがかさばることもなく、スマホやPC内で全てのカードを管理することができます。 そのため誰でも気軽に始めることができ、初心者の方でも敷居の低いゲームジャンルとなっています。
また、対戦相手に困らないという点もDCGの大きな魅力です。 DCGではオンライン上で対戦相手と自動マッチングするので、お家に居ながら全国のプレイヤーと対戦することができます。 わざわざカードショップの対戦コーナーに出向いたり、新たなコミュニティに入ったりする必要もありません。カードゲームは対戦相手がいないと練習もできず、続けることが困難になるゲームジャンルです。 DCGであれば時間と場所を選ばず対戦することができるので、常にゲームに対するモチベーションを高く保つことができます。
eスポーツDCGの中で最も規模の大きいタイトルは「ハースストーン」
様々なタイトルがリリースされているDCGですが、その中でも世界最大規模を誇るタイトルが 「ハースストーン(Hearthstone)」 です。 ハースストーンはリリースが2014年と主要なDCGタイトルの中では最も古く、またリリース直後からeスポーツシーンへ力を注いでいたことからeスポーツDCGのパイオニア的存在となっています。
プレイヤーは全世界に1億人以上おり、「ハースストーン・グランドマスターズ」「マスターズ・ツアー」といった大規模な大会が定期的に開催されています。 2019年の世界大会では賞金総額が5億円を突破するなど、今なおDCGジャンルの先頭を走り続けているタイトルです。
海外特有のカードデザインは日本人には馴染みづらいですが、高い競技性と分かりやすくシンプルなルールを上手く両立できているタイトルですので、カードゲーム初心者でもすぐに楽しむことができるでしょう。 初めてのDCGはどれがいいかと聞かれたら、1番におすすめできるタイトルがハースストーンです。
日本のeスポーツシーンで絶大な人気を誇るDCGタイトル
日本のeスポーツシーンでハースストーンに負けず劣らずの人気を誇っているのが、デジタルカードゲーム「シャドウバース(Shadowverse)」です。 シャドウバースは日本のCygamesが提供しているDCGで、日本人好みの美麗なイラストで描かれたダークファンタジーの世界観が人気を博しています。
シャドバの愛称で親しまれている本作は、国内産のタイトルということもあり特に日本で高い人気を獲得しており、2018年には国内にシャドウバースのプロリーグ「RAGE Shadowverse Pro League」が設立されました。 また、世界大会である「Shadowverse World Grand Prix」も日本で行われており、国内大会では唯一優勝賞金が1億円を超える大規模なeスポーツの祭典となっています。
ゲームルールはハースストーンとよく似て非常に分かりやすいため、こちらもDCG初心者の方におすすめのタイトルとなっています。 1試合10分程度とサクサク遊べる手軽さなのも初心者におすすめできる理由です。カードゲームだけでなくTVアニメの放映やNintendo Switch専用ソフトの発売などもされているシャドウバースは、様々な方面からファンを獲得している日本屈指のビッグタイトルと言えるでしょう。
eスポーツに採用されている主要なDCGタイトルを紹介
上記で紹介した2タイトルの他にも、eスポーツシーンを盛り上げているDCGタイトルはいくつかあります。 ここから、DCGの主要なタイトルを紹介します。
- Magic:the gatharing(マジックザギャザリング)
- 遊戯王デュエルリンクス
- TEPPEN(テッペン)
- Gwent The Witcher Card Game(グウェントウィッチャーカードゲーム)
Magic:the gathering Arena(マジッ クザギャザリング アリーナ)
「マジックザギャザリング」は全てのトレーディングカードゲームの元祖と言われており、全世界に4000万人を超えるプレイヤーを抱えるTCG界随一のビッグタイトルです。 そんなマジックザギャザリングをDCG化させたタイトルが「マジックザギャザリング アリーナ(MTGアリーナ)」です。
DCG版では本家が持つ戦略性の高いTCGならではのゲーム性を踏襲しつつも、初心者の方でも困らないような工夫が凝らされており、TCG版を遊んだことがない方でも楽しめる設計となっています。 もちろん本家MTGを楽しんでいた方もガッツリ遊べるようになっているので心配はいりません。
MTGアリーナは現在WindowsPCのみの対応ですが、将来的にはEpic GamesストアやMacOSにも対応予定となっています。 2018年リリースとDCGでは比較的若いタイトルですが、2019年から本格的にeスポーツに力を入れ始めた直後に賞金総額約11億円の「マジック・プロリーグ(MPL)」の開催を発表するなど、これから一気に盛り上がることが期待できる注目のDCGタイトルです。
遊戯王デュエルリンクス
日本人なら誰しも知っている大人気トレーディングカードゲーム「遊戯王」がDCGとなって2016年に登場しました。 国内での人気はもちろんですがそれ以上に海外人気が凄まじく、2019年には累計ダウンロード数が1億を突破しました。
DCG版ではライフやフィールドのカード数などが縮小されコンパクトなデザインとなり、1試合あたりの時間も短縮されサクサク遊べる設計となっています。 また操作しやすいUIも特徴的で、多くのDCGがスマホを横向きでプレイするのに対して本作では縦持ちでのプレイに最適化されています。 そのため片手で簡単にプレイすることができ、従来のDCG以上の手軽さを実現しました。
遊戯王デュエルリンクスでは、世界大会である「Yu-Gi-Oh! World Championship」が毎年開催されており、会場のドイツには世界中からデュエリスト達が集まり大きな盛り上がりを見せています。 長い歴史を持つカードゲームですので年齢層が幅広く、大会では小学生部門・一般部門と分けられ、大人から子供までデュエルを楽しめるようになっています。
TEPPEN(テッペン)
「TEPPEN」はガンホーエンターテイメントとカプコンが共同開発し2019年にリリースした新しい形のデジタルカードゲームです。 その最大の特徴はプレイのリアルタイム制にあります。 TEPPENでは従来のDCGでは当たり前となっていたターン制を撤廃し、対戦をリアルタイムで進行させることによってDCGに反射神経や状況判断の速さなどのアクション要素を取り込みました。
試合中はカードのことだけでなく操作や思考の速さも求められるため疲れそうなイメージを抱きますが、1試合5分以内と非常に短い時間の中でのヒリヒリとした思考合戦は多くの人を魅了しています。 また、ゲームにはバイオハザード・モンスターハンター・鉄拳・ロックマンなどのキャラクターが登場するため、従来のカプコンファンからも高い人気を集めています。
世界大会である「TEPPEN WORLD CHAMPIONSHIP」は毎年日本で開催されており、賞金総額5000万円を巡って世界中のプレイヤーが戦いを繰り広げています。 2020年大会では日本のkuran選手が見事世界一に輝き、優勝賞金300万円を手にしました。
Gwent The Witcher Card Game(グウェントウィッチャーカードゲーム)
「Gwent The Witcher Card Game」は、ポーランド発の大人気オープンワールドRPG「ウィッチャー3」を題材としたデジタルカードゲームです。 もともとは「ウィッチャー3」のゲーム内で遊べるミニゲームとして登場していましたが、ミニゲームとは思えない完成度と面白さで徐々にファンからの人気が高まりDCGとしてリリースされることになりました。
グウェントの公式eスポーツシリーズである「Gwent Challenger」「Gwent open」はシーズンごとに開催されており、勝ち上がったプレイヤーは世界大会である「World Master」への切符を手にすることができます。 「Gwent Challenger」の2018大会では、決勝戦がポーランドの世界遺産「ヴィエリチカ岩塩坑」で行われたことで大きな注目を集めました。
DCGジャンルのeスポーツ大会賞金ランキング
次に、DCGジャンルのeスポーツ大会における賞金ランキングを紹介します。なお、賞金総額の数字は世界中のeスポーツ大会の賞金を掲載しているEsports Earningsを参照しています。
- ハースストーン(賞金総額:約27億円)
- Magic:the gatharing (賞金総額:約6億5000万円)
- シャドウバース(賞金総額:約3億5000万円)
最も賞金総額の多いDCGタイトルはハースストーンとなっています。 ハースストーンはプレイヤー人口においても最大規模のDCGですので、大会の規模が大きくなるのも頷けます。 また、2位にはMTGアリーナが入っており、先程も述べたように今後の盛り上がりが最も期待できるDCGタイトルであると言えます。
3位には日本のシャドウバースが賞金総額約3億5000万円でランクインしており、国内だけではない人気の高さが伺えます。 ちなみにDCGの個人賞金では、日本のふぇぐ選手がシャドウバースの世界大会である「Shadowverse World Grand Prix 2018」で優勝賞金1億1000万円を獲得し、日本人eスポーツプレイヤーで唯一獲得賞金が1億円を突破した選手となっています。
まとめ
この記事では、eスポーツ種目である「DCG」とはどのようなゲームジャンルなのかを、カードゲームの魅力や人気タイトルと共に解説しました。誰もが一度は子供時代に楽しんだカードゲームの人気はデジダル化してもなお健在で、時代を超えて今も新たなファンを獲得し続けています。 近年は様々なDCGタイトルで大規模な大会が開催され始めており、今後さらなる盛り上がりが期待できるeスポーツジャンルの1つであることは間違いありません。
DCGはいつでも、どこでも気軽にプレイできるので、カードゲーム初心者でも始めやすいゲームジャンルです。 ほとんどのタイトルが無料かつスマホで遊べますので、この機会にDCGの世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
なお、当サイトではeスポーツで人気の「ブックメーカー各社の評価・ランキング」を忖度なしで公開しています。そちらもぜひご覧になってください。




